フランス語の直説法現在
フランス語の動詞は、語幹と語尾に分かれます。
語幹とは、前半部分の(ほとんど)変化しない部分です。
語尾とは、末尾の変化する部分です。
本サイトでは、原則として語尾を赤字で表示しています。
直説法現在
第 1 群規則動詞は er で終わるタイプの動詞(er 動詞)、
第 2 群規則動詞は ir で終わるタイプの動詞(ir 動詞)、です。
donner (与える)と finir (終わる・終える)を例に見てみましょう。
なお、「主な不規則動詞の直説法現在と過去分詞」については、別途記載しています。
なお第2群規則動詞の場合、感覚的には(finir だと n と i の間で語幹と語尾に分かれ)、語尾が -is, -is, -it, -issons, -issez, -issent と変化するような感じを抱きますが、語学的には語幹と語尾の分け方は表のようになります。
- 第1群規則動詞の特徴
- je と il が完全に同じ形になります。 tu では、これに s が追加されます。
- 発音上は、je, tu, il, ils の 4 つが完全に同じ発音になります。なぜなら、tu の語尾 -es は e も s も発音せず、また 3 人称複数(ils)の語尾 -ent は発音しない(=全時制共通の規則)からです。
つまり、発音上は 3 通り(je, tu, il, ils のグループと、nous と vous)しか存在しないことになります。
- 第2群規則動詞の特徴
- je と tu が完全に同じ形になります。il は s の代わりに t になります。
- 発音上は、je, tu, il の 3 つが完全に同じ発音になります。
- 複数形では、語幹が finiss という形に変化しますが、複数形の語尾は第1群規則動詞と同じ(-ons, -ez, -ent)になります。
直説法現在の意味・用法については、文法編の「直説法の8時制 (1) 現在」を参照してください。
【カタカナ発音】(発音に自信のある人は無視してください)
donner (与える、ドネ):「ジュ ドンヌ、チュ ドンヌ、イル ドンヌ、ヌー ドノン、ヴー ドネ、イル ドンヌ」
finir (終わる・終える、フィニール):「ジュ フィニ、チュ フィニ、イル フィニ、ヌー フィニソン、ヴー フィニセ、イル フィニス」
過去分詞
第1群規則動詞の場合は、 -er が -é になります。
donner → donné
第2群規則動詞の場合は、 -ir が -i になります( r が取れます)。
finir → fini
不規則動詞については、個々に覚える必要があります。
なお、過去分詞は「性数の一致」により、後ろに e, s, es がつく場合があります。
【カタカナ発音】
donner (ドネ):「ドネ」
finir (フィニール):「フィニ」
現在分詞
どの動詞も、現在分詞の語尾は ant です。
第1群規則動詞 donner の例:
nous donnons → donnant
第2群規則動詞 finir の例:
nous finissons → finissant
この作り方は不規則動詞にも当てはまりますが、以下の例外があります。
être → étant
avoir → ayant
savoir → sachant
語尾 -ger の発音は「ジェ」ですが、 -gant とすると「ガン」と発音することになるため、「ジャン」と発音してもらうために e を入れて -geant と綴ります。
manger → mangeant
現在分詞は過去分詞と違って e や s がつくことはなく、必ず -ant で終わります。
もし -ant に e や s がついていたら、それは現在分詞ではなく、形容詞です。
【カタカナ発音】
donner (ドネ):「ドナン」
finir (フィニール):「フィニッサン」
être (~である、エートル):「エッタン」
avoir (持っている、アヴォワール):「エイヤン」
savoir (知っている、サヴォワール):「サッシャン」
manger (食べる、マンジェ):「マンジャン」
a:104254 t:1 y:17
本サイトは、北鎌フランス語講座 - 文法編、読解編、ことわざ編の
姉妹サイトです。あわせてご活用ください。