フランス語の動詞の活用を、最も効率的に覚える方法を解説しています。覚え方にはコツがあります。

単純過去と接続法半過去

直説法単純過去・接続法半過去

直説法単純過去と接続法半過去は、どの動詞も語幹は同じで、語尾が違うだけ です。そのため、セットで覚えると効率的です。

特に、どの動詞も 3人称単数だと接続法半過去と単純過去は発音がまったく同じ になります。

直説法単純過去も接続法半過去も、3 つの活用タイプ( a 型、i 型、u 型)があります。どの動詞も、この 3 つのうちのいずれかのタイプの活用をします。

直説法単純過去と接続法半過去は、日常会話ではほとんど使用しません
ですから、日常会話だけできればいいという人は、あまり覚える必要はありません。
しかし、新聞・論文・小説など、硬い文章を読む場合は、避けて通ることはできません。

直説法単純過去と接続法半過去の意味・用法については、文法編の「直説法の8時制 (5) 単純過去」と「条件法・接続法」を参照してください。

1. a 型

第 1 群規則動詞は、すべて a 型の活用になります(語尾が主に a または â で始まります)。

直説法単純過去

語尾donner
je
tu
il
nous
vous
ils
-ai
-as
-a
-âmes
-âtes
-èrent
donnai
donnas
donna
donnâmes
donnâtes
donnèrent

接続法半過去

語尾donner
que je
que tu
 qu'il
que nous
que vous
 qu'ils
-asse
-asses
-ât
-assions
-assiez
-assent
donnasse
donnasses
donnât
donnassions
donnassiez
donnassent

注意点:第 1 群規則動詞の場合、1 人称単数では、この直説法単純過去の語尾は ai で、直説法半過去の語尾ais であるため、違いは s の有無だけです(donner の例では、それぞれ je donnai と je donnais)。

【カタカナ発音】
donner (与える、ドネ)の単純過去:「ジュ ドネ、チュ ドナ、イル ドナ、ヌー ドナーム、ヴー ドナートゥ、イル ドネール」
donner (ドネ)の接続法半過去:「ク ジュ ドナス、ク チュ ドナス、キル ドナ、ク ヌー ドナスィオン、ク ヴー ドナスィエ、キル ドナス」

2. i 型

第 2 群規則動詞と、一部の不規則動詞は、i 型の活用になります(語尾が i または î で始まります)。

直説法単純過去

語尾finirfaire
je
tu
il
nous
vous
ils
-is
-is
-it
-îmes
-îtes
-irent
finis
finis
finit
finîmes
finîtes
finirent
fis
fis
fit
fîmes
fîtes
firent

接続法半過去

語尾finirfaire
que je
que tu
 qu'il
que nous
que vous
 qu'ils
-isse
-isses
-ît
-issions
-issiez
-issent
finisse
finisses
finît
finissions
finissiez
finissent
fisse
fisses
fît
fissions
fissiez
fissent

注意点:第 2 群規則動詞の場合、単純過去の単数形は、直説法現在の単数形とまったく同じ形になります(この例では、finir の単純過去の単数 je finis, tu finis, il finit は、現在形とまったく同じ形)。

【カタカナ発音】
finir (終わる・終える、フィニール)の単純過去:「ジュ フィニ、チュ フィニ、イル フィニ、ヌー フィニーム、ヴー フィニーットゥ、イル フィニール」
faire (行う、フェール)の単純過去:「ジュ フィ、チュ フィ、イル フィ、ヌー フィーム、ヴー フィーットゥ、イル フィール」
finir の接続法半過去:「ク ジュ フィニス、ク チュ フィニス、キル フィニ、ク ヌー フィニスィオン、ク ヴー フィニスィエ、キル フィニス」
faire の接続法半過去:「ク ジュ フィス、ク チュ フィス、キル フィ、ク ヌー フィスィオン、ク ヴー フィスィエ、キル フィス」

3. u 型

一部の不規則動詞は、u 型の活用になります(語尾が u または û になります)。

直説法単純過去

語尾avoirêtre
je
tu
il
nous
vous
ils
-us
-us
-ut
-ûmes
-ûtes
-urent
eus
eus
eut
eûmes
eûtes
eurent
fus
fus
fut
fûmes
fûtes
furent

接続法半過去

語尾avoirêtre
que je
que tu
 qu'il
que nous
que vous
 qu'ils
-usse
-usses
-ût
-ussions
-ussiez
-ussent
eusse
eusses
eût
eussions
eussiez
eussent
fusse
fusses
fût
fussions
fussiez
fussent

不規則動詞でも語尾は規則的です。

以上の 3 つのどの型でも、アクサン・シルコンフレクスがついて â, î, û となるのは、単純過去では nous, vous の時、接続法半過去では il の時です。
特に I 型と U 型では、3 人称単数は
  アクサン・シルコンフレクスがなければ単純過去
  アクサン・シルコンフレクスがあれば接続法半過去
になりますので、注意してください。

【カタカナ発音】
avoir (持っている、アヴォワール)の単純過去:「ジュ、チュ ユ、イ リュ、ヌー ズューム、ヴー ズューットゥ、イル ズュール」
être (~である、エートル)の単純過去:「ジュ フュ、チュ フュ、イル フュ、ヌー フューム、ヴー フューットゥ、イル フュール」
avoir の接続法半過去:「ク ジュス、ク チュ ユス、キ リュ、ク ヌー ズィスィオン、ク ヴー ズュスィエ、キル ズュス」
être の接続法半過去:「ク ジュ フュス、ク チュ フュス、キル フュ、ク ヌー フュスィオン、ク ヴー フュスィエ、キル フュス」



その他の重要な動詞の直説法単純過去・接続法半過去

主な不規則動詞の直説法単純過去(と一部、接続法半過去)を、以下で取り上げます。
接続法半過去は、語尾(赤字の部分)を変えるだけで作ることができます。

commencer の単純過去( a 型)

je
tu
il
nous
vous
ils
commençai
commenças
commença
commençâmes
commençâtes
commencèrent

【豆知識】
commencer は第 1 群規則動詞と似ていますが、語尾 a, o の前では c にセディーユがついて ç となります(カ、コと読ませずにサ、ソと読ませるため)。
直説法現在では nous の活用で c が ç になりますが、単純過去では第 1 群規則動詞と同様に a 型になるため、語尾が a で始まるすべての人称(3 人称複数を除く)で c が ç になります。

【カタカナ発音】
commencer (始まる・始める [英語 begin] ):
「コマンセ」
「ジュ コマンセ、チュ コマンサ、イル コマンサ、ヌー コマンサーム、ヴー コマンサートゥ、イル コマンセール」

dire の単純過去( i 型)

je
tu
il
nous
vous
ils
dis
dis
dit
dîmes
dîtes
dirent

mettre の単純過去( i 型)

je
tu
il
nous
vous
ils
mis
mis
mit
mîmes
mîtes
mirent

【豆知識】
dire (言う)の直説法現在と比較してください。dire の直説法現在と単純過去は、単数形(je dis, tu dis, il dit)が完全に同じ形になります。どちらの時制であるかは、前後の文脈で判断するしかありません。おまけに、3人称単数 dit は過去分詞とも同じ形です。

mettre (置く)の je, tu の単純過去 mis は、mettre の過去分詞と同じ形です。

【カタカナ発音】
dire (言う [英語 say] ):
「ディール」
「ジュ ディ、チュ ディ、イル ディ、ヌー ディーム、ヴー ディートゥ、イル ディール」

mettre (置く [英語 put] ):
「メットル」
「ジュ ミ、チュ ミ、イル ミ、ヌー ミーム、ヴー ミートゥ、イル ミール」

voir の単純過去( i 型)

je
tu
il
nous
vous
ils
vis
vis
vit
vîmes
vîtes
virent

venir の単純過去( i 型の変形)

je
tu
il
nous
vous
ils
vins
vins
vint
vînmes
vîntes
vinrent

【豆知識】
voir (見る)の単純過去と vivre (生きる)の現在は、たまたま単数形が同じ形になります(je vis, tu vis, il vit)。どちらの意味かは、文脈で判断するしかありません。

venir (来る)は i 型の変形で、i の後ろに n が入ります。

【カタカナ発音】
voir (見る [英語 see] ):
「ヴォワール」
「ジュ ヴィ、チュ ヴィ、イル ヴィ、ヌー ヴィーム、ヴー ヴィートゥ、イル ヴィール」

venir (来る [英語 come] ):
「ヴニール」
「ジュ ヴァン、チュ ヴァン、イル ヴァン、ヌー ヴァンム、ヴー ヴァントゥ、イル ヴァンル」

prendre の単純過去( i 型)

je
tu
il
nous
vous
ils
pris
pris
prit
prîmes
prîtes
prirent

【豆知識】
prendre (取る)の je, tu の単純過去 pris は、prendre の過去分詞と同じ形です。

【カタカナ発音】
prendre (取る [英語 take] ):
「プランドゥル」
「ジュ プリ、チュ プリ、イル プリ、ヌー プリーム、ヴー プリートゥ、イル プリール」

devoir の単純過去( u 型)

je
tu
il
nous
vous
ils
dus
dus
dut
dûmes
dûtes
durent

devoir の接続法半過去

que je
que tu
 qu'il
que nous
que vous
 qu'ils
dusse (dussé)
dusses
dût
dussions
dussiez
dussent

【豆知識】
この devoir だけ、接続法半過去を併記しておきます。
devoir の接続法半過去の je の活用 dusse は、倒置になった場合は語末の e にアクサン・テギュがついて dussé-je という形になります。  ⇒ 例文

【カタカナ発音】
devoir (しなければならない [英語 must] ):
「ドゥヴォワール」
単純過去:「ジュ デュ、チュ デュ、イル デュ、ヌー デューム、ヴー デュートゥ、イル デュール」
接続法半過去:「ク ジュ デュス(デュセ ジュ)、ク チュ デュス、キル デュ、ク ヌー デュスィオン、ク ヴー デュスィエ、キル デュス」

(追加予定)







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